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ほとけさまのお話

2022/06/08 いのちの土台

あるお金持ちの話です。旅先で会った別の大金持ちの自宅に招待されました。その大金持ちの家には景色がきれいな見える三階がありました。その三階の部屋に心奪われた金持ちは、大工に「私の家にも三階をつくれ」と命じます。

金持ちは毎日毎日、工事現場に来て確認しましたが、一向に工事は進んでいません。ある日、大工に「今、何を作っているんだ?」と聞くと、「今は二階を作っています。」と答えられました。それを聞いた金持ちは「わたしは三階を作れと言ったんだ。二階なんて作る必要ない!」と言ったのでした。(『百喩経』の話)

 

私たちはこども達に対してもそうですが、人に期待をして「なんでこんなことができないの?」と結果を求めては落胆してばかりです。しかし、そこにはいのちの土台が築かれている最中なのでしょう。そして私自身も、目の前の結果を求めてばかりで、失敗を人生の土台としていくことがなかなかできません。人生の出来事が持つ意味を見通せなさい私たちの愚かさを喩えているのがこのお話なのでしょう。

副園長

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