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ほとけさまのお話

2022/08/02 枕元の読み聞かせ

 こどもが寝れない時に親に「あれ読んで、これ読んで」と絵本などを持ってきて、読み聞かせをお願いすることがよくあります。自分が小さい頃を振り返っても、また子育てをされている親御さんも経験があると思います。あの時に大抵は物語が終わる前に寝てしまっていることが多いのではないでしょうか。こどもは物語が聞きたくて、本の内容が知りたくて読み聞かせをしてほしかったのではなかったのです。一人で寝るのが怖かったり、寂しかったり。そんなやり場のない思いの中で親のぬくもりを感じたかったのです。横で親の声を聞きながら、その親のぬくもりを感じ安心しきって眠りに落ちていく。それが枕元の読み聞かせなのでしょう。

 ある先生が仏さまのみ教えを聞くことも同じようなものだとおっしゃっていました。難しいお経の言葉を覚えなくてもよい。「ありがたいなぁ。」と思ったお話を覚えなくてもよい。聞いたところに仏さまのお慈悲のぬくもりを感じ「私はひとりじゃなかったんだなぁ。」と安心させていただくのでした。そしてこどもがまた親のぬくもりを忘れて「あれ読んで、これ読んで」ってまたせがむように、忘れたら何度も仏さまのみ教えを聞かせていたき安心させていただきましょう。 

副園長

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